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野生動物は別に何もしなくても
立派に生きているんだから、
飼い犬にも手入れは必要ない
むしろ
過保護ではないのか・・・・
という素朴な疑問や批判的な言い方を
する人がおりますが、
こうした人は犬のことをまったく知らない人と
いえるでしょう。
というのも、野生での生息条件と人に飼われている
条件とはまったく異なるからです。
後者の場合は一定の時間でのみ生活し
種々の制約を受けて生きていますから、
動物を健康に飼うためにはその分
適切な世話や手入れをして
補ってやることが必要なんです。
これは犬だけではなく、牛や馬
猫 飼い鳥など他家畜系の場合も同様です。
また手入れの必要性は、家畜化の当然の帰結
といえます。
今日犬には多くの品種があり
いずれも人間が長い歴史のなかで
人工育種を繰り返し、つくりあげてきた動物
たちです。
極端に毛の長い犬は野生にいないし、
また顔や四肢の毛にしても
一般に体毛にくらべて短いのが自然ですが
こうした条件にあてはまらない犬は数多くいます。
こうなると犬たちは体表を見づくろいする
能力はあっても、
自力だけでそれを清潔にたもつことができません
ですから飼い主がグルーミングをして補ってやる
ことが必要なのです。
したがってほとんどの犬種ははグルーミングを
適切に施すことを前提に作出されてきた
といっても過言ではないほどです。